教育学部出身ですが、一般企業に就職したアルパパ(@al_papa_it)です。
教育学部に入学したものの、やっぱり教員ではなくて一般企業に就職したい。
でも、教育学部出身って一般企業に就職に不利にならないだろうか?
この悩みはまさに私が大学生時代に抱いていた悩みそのものです。
私は、教員になりたくて教育学部に入学したはいいものの、教育実習や日々の授業を経て、「教員じゃなくて、やっぱり一般企業に就職にしたい!」と考えをシフトするようになりました。
そして、「一般企業に就職」を考え始めると、
- 教育学部なのに、一般企業に就職って就活に不利にならないの?
- 教育学部は専門性が低いけど、専門職にも就職できるの?
- 教員という選択肢も残しておきたいから、教員採用試験も受けようかなぁ
などなど、教育学部出身ならではの、就活に対する悩みが出てきました。
しかし、今、私はそれらの教育学部独特な悩みを乗り越えて、就活を終えて、一般企業に就職し、サラリーマンをしています。
なので、今回は「教育学部出身サラリーマンの今だからできる、教育学部の後輩たちへの就職アドバイス」を紹介していきます。
教育学部は就職に不利になる?教育学部出身サラリーマンが、後輩たちが失敗しないように真剣アドバイスします
冒頭でもお話ししたように、教育学部出身の学生が一般企業に就職しようと考えたときに一番の悩みが「教育学部は就職に不利なのか?」という点だと思います。
結論から言ってしまうと、『定番の質問へのしっかりとした回答が用意できていれば、教育学部を理由に不利になることはない』と私は考えています。
というか、ぶっちゃけた話、就職している社会人としての立場で考えてみると、『教育学部出身というのは就活では武器にもなる』と考えています。
このように考えられる根拠を述べておきましょう。
教育学部出身が就活で不利にならない理由~社会人目線編~
まずは、教育学部出身で就活を無事に終えて、サラリーマンをしている私が、社会人目線で、「教育学部出身の学生が就活で不利にならない理由」を述べていきましょう。
正直な話、会社側から見れば「一部の専門性の高い職業以外は、出身学部で学生を見ていない」です。
なぜなら、多くの職業は大学で学んだ専門的な知識を必要としていないからです。
私は自信は教育学部出身ですが、現在は立派に情報系、いわゆるIT企業に勤めていますが、「大学で情報系の学部出身じゃないから困った!」という経験はありません。
これは私に限ったことではなく、日本の企業に就職するのであれば、多くの企業がそうです。
もし、多くの職業が専門性がないと成り立たない職業であれば・・・と考えてみてください。
例えば、アパレルショップの店員は衣服の専門性がないと成り立たないでしょうか?
そんなことはないですよね。多くの職業は、専門性を「少なくとも」就活時点では必要としないのです。
「少なくとも」と書いたのは、就職してからは専門性が必要という意味です。
専門性を高めなければ、就職先で出世することは難しくなってきますが、それはまた別の機会にお話ししましょう。
一部の専門性の高い職業以外は、出身学部で学生を見ていない(医者などの免許が必要なもの以外。)
多くの職業は、専門性を「少なくとも」就活時点では必要としない。
教育学部出身が就活で不利にならない理由~データ編~
次に、教育学部出身の学生が就活で不利にならない理由をデータから見ていきます。
例えば、教育学部としては有名な千葉大学のデータを見てみましょう。
こちらのグラフは平成29年度の千葉大学教育学部の就職状況を表したグラフです。
一般企業等へ就職した人は全体の3割程度となっています。
この3割という割合ですが、結構大きな割合だと思いませんか?
正直、教育学部出身であることが就活を不利にするのであれば、この3割という数字はなかなかとれません。
教育学部出身でも3割は一般企業に就職しているという事実がある。
教育学部出身を理由に就活で不利になっていたら、この数字はとれない。
教育学部出身が就活で武器になりうる理由
教育学部出身の学生は、ほかの学部の学生では経験しないであろうことを多く経験しているはずです。
一番の例は教育実習ですね。
就活において経験というのは武器です。
また、、多くの面接官は「教育学部出身の学生」に出会う機会が少ないため、「教育学部出身の学生」というものをよく知りません。
そして、よく知らないということは、面接官が「教育学部出身の学生」に興味を持ちやすいといえます。
興味があるということは、話題があるということにつながりますので、他の多くの学生とは違う経験をしている「教育学部出身である」というのは就活において武器になりうるということです。
「武器になる!」となぜ断定しないのか?と思う方もいると思います。
理由は「定番の質問へのしっかりとした回答が用意できていないと、マイナス点にしかならない」からです。
この「定番の質問」については後述します。
他の多くの学生にはない経験がある、つまり、面接官にとっては興味があり、話題がつくりやすい。
しかし、「定番の質問」へのしっかりとした回答がないとマイナスにしかならない。
業種ごとに「教育学部出身」が有利になるか、不利になるかを考える
次に業種ごとに「教育学部出身」が有利になるか、不利になるかを考えてみます。
私が実際に就職活動をしたときの感触を中心に話します。
情報系
一見すると情報系というのはプログラミングの知識が必要で、専門性が低い教育学部は不利になりそうな業種ですよね。
しかし、近年のプログラミング言語は非常にわかりやすくなっているため、文系出身のプログラムマーを多くいます。
どちらかというと、新卒の学生たちにはプログラミングの専門知識よりも、お客さんとのコミュニケーションがしっかりできるかどうか、を重視している企業が多いように感じました。
就活してわかりますが、情報系の企業の多くは「プログラマー・SE=ずっとパソコンで仕事」という思い込みを否定してきました。
教育学部出身の学生たちは比較的社交性が高い方が多いので、その点では情報系では特に不利になりませんね。
事務職
事務職については、教育学部出身というのが不利にはなりませんでしたが、特に有利にもならなかった印象です。
特に学部で判断されることは少なく、WordやExcelの資格があるかなどの「即戦力になるか」という点を重視されました。
金融
金融については、あることに意識を向けていれば、教育学部出身でも不利にならないと感じました。
そのあることとは「お金」です。
教員は保護者や生徒からお金をもらう仕事ではないため、お金に対する意識が薄いです。
その「お金に対する考え」をカバーできれば特に不利にはなりませんね。
営業職
営業職については、不利というより有利になったと思いました。
営業はとにかくコミュニケーションが大切ですし、経験をもとにした話題の引き出しの多さが大切です。
その点、教育学部出身というだけで、ほかの多くの学生とは異なる経験をしているため、有利に面接を進めることができました。
教育関係
教育関係については、有利とみせかけて、あることに関する質問への答えを用意しておかないと不利になります。
それは「学校教育と一般企業が行う教育の違い」についてです。
先ほど金融のところでもありましたが、学校教育は誰かが教員にお金を支払っているわけではありません。
しかし、一般企業の教育関係、例えば塾であれば、保護者が先生の授業に対してお金を支払います。
そういった違いや、どの点はどちらのほうが優れているのか、など深堀した考えを持っていないと、教育学部出身というのは有利になるどころか、不利になる一方です。
教育学部出身の学生が絶対に対策しておかないといけない質問とその答え
もう一回、今回のメインテーマである「教育学部は就職に不利か」について整理です。
教育学部は就職に不利か、という疑問の答えとして、『定番の質問へのしっかりとした回答が用意できていれば、教育学部を理由に不利になることはない』と答えました。
しかし、まだ私は「定番の質問」についてお話ししていませんでした。
では、その「定番の質問」とは何なのかというと、結論から言ってしまいます。
「なぜ教員になるのをやめたのか」という質問です。
この質問に対して、軸のしっかりとした回答があるかどうかが、教育学部出身の学生の就活を左右します。
質問「なぜ教員になるのをやめたのか」に対する答え
面接者が「なぜ教員になるのをやめたのか」という質問に対する答えですが、答えの具体的な内容は各々あると思いますし、内容に正解はないです。
しかし、答えの内容以上に大切なことが3点あります。
- 教員を否定しないこと
- 理由が明確であること
- 教員と企業の差を明確にすること
この3点が大切になります。
1.教員を否定しないこと
答えの内容より大切なこと1つ目は、教員を否定しないことです。
例えば、教員にならない理由が「教員は激務にもかかわらず残業代が出ず、土日も部活があり、つらいから」とします。
「教員はつらい」という理由は企業に対してマイナスイメージしか与えません。
2.理由が明確であること
答えの内容より大切なこと2つ目は、理由が明確であることです。
明確な理由を示せないと、自己分析ができていない学生であるという悪い印象を与えます。
理由は明確であればあるほど、自己分析をしっかりとできている学生であると判断されます。
3.教員と企業の差を明確にすること
答えの内容より大切なこと3つ目は、教員と企業の差を明確にすることです。
ここまでで何回か話題にしていますが、教員(公務員)と一般企業の大きな差は「あなたの仕事でお金を生み出す必要がある」ということです。
この差が意識できていない学生は、企業にとってプラスにはなりません。
企業は社会貢献などの役割もあるものの、お金を稼ぐためにあるという大前提を忘れないようにしてください。
準備さえすれば、教育学部は就職に不利にはならない
教育学部出身でも就活で不利になりことは決してありません。
教員に少しでも違和感を感じている学生は、教員採用試験のほかにも就活をすべきです。
「まわりの人が教員になるから」という理由で、就活をせずに教員採用試験しか受けない学生もいるようですが、それは絶対にやめてください。
「あの時、就活していれば・・・」と後悔しないように、まずは就活に向けて行動を起こしましょう。
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教育学部の後輩たちが明るい未来に向かうことを願っています。